ジョン・ロコは言った「何もするな。観察しろ。まず自分の立ち位置を知らなきゃいけない」...近代農法とは違い、サスティナブルなコーヒー農園では。、熱帯雨林を伐採することはない。反対だ。こうした農場ではさらに植樹を進めコーヒーの木が必要とする木陰を増やしていく。
「奇跡のリンゴ」で言っていたことと同じことをしている。雑草や害虫を防ぐために除草剤を播く。農薬や化学肥料によって作物は十分に育っている。
しかし、その作物は地中からの栄養分を取ることが出来ない。
土には昆虫や、虫たちがいないため土が死んでいく。
これを、自然のあるべき姿に戻すためには100年かかると言われている。
少なくとも10年間は放置し、どの場所が作物が育ち、どの場所が作物が育たないのか見極めていかなくてはならない。
土の中には様々な細菌や微生物、虫たちがいて生活している。その生きている多様性がその土地を豊かにし、その多様性は意図せず作物や樹木を元気よく育てる結果を生んでいる。
多様性が必要だということはこういうことなんだ。
資本主義とは消費することなのかもしれない。
コーヒーのサスティナビリティを考えていたが、この本に生産者だけがサスティナビリティを考えて実行してもその後の工程でサスティナビリティを考えていなかったら地球のためにはならないことになってしまうのだ。
サスティナビリティを考えて土地を10年間休め地中の多様性を取り戻すことはできるのか。
不可能でしょう。
今、ウクライナからの小麦が止まってしまったためにアフリカでは飢餓に危機に陥っている。
少しでも生産が低下すれば価格は上がる。
消費者は不満でニュース番組のインタビューで「最近は**の値段が高くて」と答える。
国会では野党が消費者の不満に寄り添うような質問で総理大臣を問い詰める。
本当のサスティナビリティはより地球のことを考えて最初から消費者まで環境に配慮した行動をとらなければならない。
もうそろそろ、資本主義は行き詰まってしまっているのかもしれない。
コーヒーの世界の話を読んでいたはずだが結果的には地球規模の話になってしまった。
最後にコーヒーがいまだに奴隷制度の慣習を引きずり、開発途上国で生産され、無知ゆえの低価格で買いたたかれる姿は持続可能とは言えないですね。
この本の最後に書かれていた言葉で終わりにします。
今ならまだ間に合う。
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