日本生産管理学会論文コーヒーの嗜好に関する工学的解明
Engineering explanation of taste of coffee
(財)日本規格協会 星野裕
Japanese Standardization Association Hoshino Hiroshi
アイシン精機(株) 花村和男
Aisin Seiki Co. Ltd Hanamura Kazuo
金沢大学大学院 広瀬幸雄
Kanazawa University Hirose Yukio
この論文はJ-Stage 2005 年 11 巻 2 号 p. 27-36に発表されたもので、広瀬教授の「もっと知りたいコーヒー学」発刊の2年前である。
所々にこの論文の資料も書籍に引用されており興味深く読みました。
コーヒーに対する味覚は千差万別で含まれる味覚要素のうちどの要素が強いかによって好みは別れるのだろう。
ケニヤ、コロンビア、モカ・マタリ、マンデリン、ブラジル、ガテマラをドリップして一般の300人近い人に評価してもらった結果、香り、甘さなどで違いがあった。
焙煎度合い、豆の挽き方などの記述はく、精製方法に関する記述も無かったが、条件はある程度統一した状態だったと思う。
結果として産地によって大きく評価が分かれた。
お八ぢは精製方法で大きく風味は変化すると思っている。
ナチュラル(天日干し)は果実の風味が残っており、ウォッシュド(水洗式)では豆(種子)そのものの風味が際立っている。
焙煎方法も大きく影響していて、自身で焙煎した経験では、色が濃くなれば(フレンチロースト)苦味が増し、薄くなれば(ハイロースト)酸味が増す傾向にある。
苦味と酸味は必ず含まれているが、甘み成分をどれだけ引き出せるかが焙煎の意味合いだと思って実践している。
嗜好とは好き嫌いの事なので、工学的に一意に定められるものではないと思うが、大多数の人がおいしいと思う味を分析することも必要なことなのだろう。
皆さんも自分の嗜好で一番のコーヒーを飲んでください。

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